東京都練馬区江古田にある銭湯「浅間湯」が、外観やロビー、脱衣所、サウナ等の大規模な改修を経て、2026年12月上旬に再開します。同店は「東京都公衆浴場承継マッチング事業」を通じて合同会社OFURO WORKS(代表社員:宮井康太郎氏)が経営を引き継ぎ、一時休業を経て営業を再開することとなりました。
浅間湯は1927年(昭和2年)に創業し、約100年にわたって地域に親しまれてきました。前オーナー一家の高齢化や施設の老朽化に伴い廃業も検討されていましたが、江古田の銭湯文化を守るため、近隣にゆかりのある代表社員を擁する合同会社OFURO WORKSが承継に名乗りを上げました。
新・浅間湯では、近隣の日本大学芸術学部と連携し、新しいロゴやオリジナルキャラクターの制作を進めており、これらが新生銭湯のシンボルとなります。11月1日からは、改修費用を募るクラウドファンディングをCAMPFIREにて開始予定です。歴史ある銭湯を次世代に残すだけでなく、学生や若者も訪れる江古田の新たな交流拠点を目指します。
地域に根付く銭湯文化を守る
「東京都公衆浴場承継マッチング事業」による承継
かつては都市の生活に不可欠だった銭湯は、家庭風呂の普及や経営者の高齢化、後継者不足、施設の老朽化により減少の一途をたどっています。東京都のデータ(各年12月末時点)によると、都内の銭湯数は2015年末の628軒から、2025年末には417軒へと、10年間で211軒(約34%)減少しました。あらゆる世代の住民が出会える貴重な場が失われつつあります。
江古田の浅間湯は、1927年(昭和2年)の創業以来、約100年もの間、地域の生活を支えてきました。三代目オーナーが長年家族で切り盛りし、地域に愛されてきましたが、運営者の高齢化や建物の老朽化により、維持継続が困難な状況となっていました。
このような状況の中、東京都と東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が共同で実施する「東京都公衆浴場承継マッチング事業」により、浅間湯は合同会社OFURO WORKSの代表社員・宮井康太郎氏とマッチング。これにより、歴史ある銭湯は廃業することなく、次世代へと受け継がれることになりました。
この承継は、後継者探しに悩む銭湯と、銭湯経営を志す人を結びつける取り組みの一つです。浅間湯が積み重ねてきた歴史と地域に根付いた銭湯文化を継承しつつ、新しい時代に合わせた経営を行うことで、持続可能な未来を目指します。

東京都公衆浴場業生活衛生同業組合 副理事長 佐伯雅斗氏のコメント
「銭湯の担い手養成講座を修了したからといって、誰もがすぐに経営できるわけではありません。しっかりと準備を重ね、チャンスを待ち続けた者だけがその権利を手にします。宮井氏の意欲と行動力は目を見張るものがあり、今回の承継は後に続く人たちにとっても大きな励みや目標となるはずです。ぜひ、地域住民や銭湯ファンからこれまで以上に愛される『浅間湯』を育てていってほしいと思います。」
歴史ある銭湯の再生
大規模なリニューアル
江古田の地で約100年愛されてきた浅間湯を次の100年へと繋ぐため、2026年12月上旬の再開に向け、大規模なリニューアルを実施します。
今回の改修では、外観、ロビー、脱衣所、サウナを中心に空間を刷新します。外観は街並みに溶け込む落ち着いたデザインとし、ロビーと脱衣所は木の温もりを感じるリラックス空間へと生まれ変わります。サウナには、メトス社製の電気サウナヒーターを新たに導入し、セルフロウリュにも対応する予定です。昔からの常連客はもちろん、江古田に通う学生や若者、サウナ愛好家など、多くの人が楽しめる魅力的な銭湯を目指します。
単なる設備の更新にとどまらず、地域の人々が日常的に集い、世代を超えてつながる「まちの銭湯」としての新たな価値を創造します。



浅間湯が歴史の中で築いてきた温かさや親しみやすさは、新しい設備だけでは作れないものであり、長年愛されてきた理由そのものです。そのため、今回のリニューアルでは浅間湯らしさを象徴する要素を残します。昔ながらの趣を残す浴室、家族愛をテーマに描かれた色鮮やかなタイルアート、そして長年店先でお客様を出迎えてきた信楽焼のタヌキの置物などはそのまま保存されます。
「変えるべきもの」と「変えてはいけないもの」を大切にすることで、長年のファンには懐かしさと安心感を、初めて訪れる人には新鮮な魅力を提供します。浅間湯が約100年かけて築き上げてきた歴史は、次の100年へと引き継がれます。

江古田と銭湯を愛する人々による支え
産学連携の取り組み
浅間湯は、長年通ってくださる地域住民に愛され続けると同時に、学生や若者が気軽に立ち寄れる江古田の新しい憩いの場となることを願っています。
江古田は、日本大学芸術学部、武蔵野音楽大学、武蔵大学が集まる学生の街でもあります。街の文化や若い感性を浅間湯の新しい魅力に繋げようと、合同会社OFURO WORKSは、近隣の日本大学芸術学部との連携事業「合同会社OFURO WORKSと日本大学芸術学部連携事業」を展開しています。
同大学デザイン学科の学生が、新生浅間湯の顔となるロゴやオリジナルキャラクターを制作中。キャラクターは長年店先でお客様を出迎えてきた信楽焼のタヌキをモチーフにしており、長年愛されたシンボルに学生の新鮮な感性を吹き込みます。
今後は、暖簾(のれん)やシャッターなどのデザイン制作にも学生が協力する予定です。設備の刷新だけでなく、学生と地域をつなぎ、街の文化を共に育むことで、江古田の新たな交流拠点として、街全体の活性化にも貢献することを目指しています。



ロゴコンセプト
ロゴは、浅間湯のシンボルであるタヌキの「変化(へんげ)」と、銭湯に入ってさっぱりと生まれ変わる感覚を重ね合わせました。モチーフにしたのは、タヌキが変身する瞬間に現れる「ドロン」という煙です。この煙は銭湯の湯気にも見えるよう形作られ、シルエットにはタヌキの尻尾を組み込んでいます。文字は、お湯に浸かっているような温かみのあるデザインです。
日本大学芸術学部 デザイン学科 准教授 布目幹人氏のコメント
「長年江古田で愛されてきた浅間湯のリニューアルに、学生たちと共に携わることができ、大変嬉しく思います。
芸術は、私たちの日常の中にこそあります。学生たちの自由な発想と豊かな感性が、浅間湯の歴史や地域が持つ魅力と融合し、新しい価値を創出してくれると信じています。
生まれ変わる浅間湯が、人々の憩いの場であり続けると同時に、芸術と日常が出会い、新たな交流や文化が生まれる場となることを心より願っています。」
クラウドファンディング
約100年の歴史を持つ浅間湯を次世代へ引き継ぐためには、老朽化した設備の交換など、時代に合わせた改修が不可欠です。銭湯の改修には多額の費用が必要であり、この資本投資の負担は全国の銭湯が抱える大きな課題となっています。
そのため、浅間湯は2026年11月1日より、クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」にて改修支援を募集します。
このキャンペーンは、改修費用の一部を募るだけでなく、東京都公衆浴場承継マッチング事業を通じて歴史ある銭湯を次世代へ繋ぐ取り組みを、より多くの人に知ってもらうことも目的としています。
支援者へのリターンには、オリジナルTシャツやタオルのほか、再開前に浴室や普段は見られない裏側を見学・撮影できる特別ツアーなどが用意されています。誰よりも早く新生浅間湯を体験し、銭湯の裏側を知る貴重な機会を提供します。



クラウドファンディング詳細
- プラットフォーム: CAMPFIRE
- 実施期間: 2026年11月1日~11月30日
- 目標金額: 1,000,000円
- プロジェクトページ: https://camp-fire.jp/projects/985962/idea(現在はアイデアプレビューページであり、11月1日に本プロジェクトへ切り替わります)
- 主なリターン: オープン前の特別見学ツアー、オリジナルTシャツやタオルなど
浅間湯 概要
- 名称: 浅間湯
- 所在地: 東京都練馬区栄町38-3
- アクセス: 西武池袋線「江古田駅」から徒歩2分、西武有楽町線「新桜台駅」から徒歩6分、東京メトロ有楽町線・副都心線「小竹向原駅」から徒歩13分
- 再開予定日: 2026年12月上旬
- 営業時間: 15:00~23:00
- 定休日: 月曜日(従来より変更)
- 設備: ジェットバス、バイブラバス、水風呂、立ちシャワー、サウナ
- 公式SNS: X https://x.com/sengenyu_ekoda / Instagram https://www.instagram.com/sengenyu.ekoda/