2026年3月17日、「お米とごはん 隅田屋 浅草」が、東京都台東区花川戸2-13-9(丸石浅草1F)にオープンしました。隅田区の本店、麻布台ヒルズ店に続く3店舗目で、120年の歴史を持つ米屋・隅田屋の新たな拠点です。単なる小売店ではなく、「味わい、学び、楽しめる」体験型アンテナショップとして、浅草の店舗は機能します。
「腹いっぱい」から洗練された選択へ——四代目の挑戦
隅田屋は1905年に隅田川のほとりで創業しました。初代は近所の米屋として信頼を築き、二代目は戦時中の食糧難の時代に、お客さんに満腹になってほしいという一心で尽力しました。三代目は戦後の経済成長期に品質に重点を置き、より美味しい米を追求しました。
そして四代目となる現在、家族の指針は、米を日常的な商品としてではなく、その日の気分や料理に合わせて選ばれる特別なものとして味わってもらうことです。同店は、用途に特化した品種、レストラン向けのカスタムブレンド、海外約5カ国への輸出を通じて、米の可能性を広げ続けています。浅草店はその哲学を体現しています。



旨味を閉じ込めるスローな精米
隅田屋の最大の特徴は、商標登録された「古式精米製法」です。従来の精米では外側の層を一度に取り除くのに対し、隅田屋では7〜10段階に工程を分け、毎回穏やかな圧力をかけ、米粒同士を磨き合う大型の循環式精米機を使用します。
「熱と強い圧力は、香りとうま味を奪ってしまう可能性があります」と、隅田屋の常務取締役である松藤香代子氏は説明します。「だからこそ、私たちは手抜きをしません。時間をかけることで、外側のうま味層を保持し、かすかに金色がかった琥珀色を実現します。それは普通の精米された米の真っ白さとは異なり、その琥珀色が味の源なのです。」
隅田屋オリジナルのブレンド米の芸術
隅田屋はブレンドにも力を入れています。コーヒーやワインではブレンドが一般的ですが、米の世界では長い間、単一品種の考え方が主流でした。しかし、米もまた農産物であり、その風味は毎年の気候や土壌条件によって微妙に変化します。
「ブレンドマイスター」の資格を持つ職人(日本でこの資格を持つのはわずか3人)が、香り、粘り、甘み、食感、外観を評価し、各品種の長所を組み合わせて、全体としてその総和以上の結果を生み出します。用途に特化した配合により、冷めても美味しく味わえる米を実現しています。
「隅田屋では、材料30%、精米30%、調理40%と考えています」とチームは述べています。「良い米を仕入れるだけでは十分ではありません。精米と調理が加わって初めて、本当に美味しい米になるというのが私たちの哲学です。」
五感で米を体験できるアンテナショップ
新しい店舗では、この職人技を直接感じてもらうためのメニューを提供しています。目玉商品は、おひつ御膳、おむすび御膳、そして麹の香る名人米弁当です。これらはすべて、隅田屋の精米とブレンドの技術を基に作られた3つのコースです。
おひつ御膳と弁当には、魚と鶏の2種類があり、米麹、無添加調味料、米油で調理されています。冷めてもその価値を発揮しなければならない弁当は、隅田屋の製法により、粒立ちが良く、甘みが持続し、べたつかない食感を実現しています。
おむすび御膳は、隅田屋オリジナルの型を使って、自分でおむすびを作る体験型のセットです。「まずは塩だけで米の甘みを味わっていただき、その後、厳選された具材との調和を味わっていただくのがおすすめです」と同店は述べています。「作りたてのおむすびの味は、一人で、友達と、または家族と、ぜひ体験していただきたいものです。」
量り売りのカウンターでは、自分の好みのブレンドを選び、単一品種の米と並べて比較することで、ブレンドの価値を実感できます。



伝統を守り、次世代へ伝える
米は長い間、日本の生活の中で特別な位置を占めてきました。神々への神聖な食物として捧げられ、お祝いの席の中心となり、何世代にもわたって毎日の主食となってきました。しかし、食生活の変化や利便性が優先されるにつれて、家庭で米を炊く人が減っています。だからこそ、隅田屋は米そのものだけでなく、米を正しく炊いて保存する方法——丁寧に研ぎ、十分に浸し、ほぐしてうま味を引き出す——を伝え、小さな、意図的なステップが結果をどのように変えることができるかを示したいと考えています。
炊き立ての米の香り、冷めても持続する甘み、一粒一粒の美しさ:浅草店では、隅田屋が120年間守り続けてきた職人技とともに、日本の米文化の奥深さを体験できます。

お米とごはん 隅田屋 浅草
東京都台東区花川戸2-13-9 111-0033(丸石浅草1F)
店内メニュー
- おひつ御膳(鮭)— 2,500円
- おひつ御膳(鶏)— 2,500円
- おむすび御膳 — 2,000円
テイクアウトメニュー
- 麹の香る名人米弁当(鮭)— 1,280円
- 麹の香る名人米弁当(鶏)— 1,280円
- おむすび(海苔と塩)— 300円
- おむすび(梅)— 380円
- おむすび(鶏そぼろ)— 450円
- おむすび(まぐろの角煮)— 450円
- おむすび(鮭)— 450円
価格はすべて税込です。店内飲食は消費税10%、テイクアウトは消費税8%が課税されます。メニュー情報は2026年3月現在のものです。